発表会の日程とホールが決まったところで、そろそろ準備に取り掛かりましょう。発表会のお申し込み期限は2月末を予定していますので、それまでに参加/不参加をご検討いただき、演奏曲目を決めていきます。
発表会での演奏を成功させるために
発表会に向けてどのように準備していけば、当日成功することができるのでしょうか?
まずは何をもって成功と言うかです。なんとなく「緊張しないで弾けること」「暗譜で間違えずにきれいに弾けること」漠然とこんなイメージを持たれているかと思います。恐らく発表会当日に頭に浮かぶことは、誰しもこれに尽きると思うのですが、準備を始めにあたっては成功のイメージをもう少し具体的に持つと良いと思います。
ゴール(長期的な目標)と短期的な目標
曲を決めた段階で、その曲をどんな風に弾きたいかを考えてみます。曲調(明るい/暗い、速い/遅いテンポ、形式など)にも想い巡らせながら、具体的にイメージを膨らませてみましょう。そして、前回の発表会で失敗したこと、出来なかったことは何だったか思い返してみましょう。失敗を生かして対策を練れば、次は改善されるはずです。この様に、生徒さんが望む ”ステージで演奏している私の姿” を具体的に言葉に落とし込んでみることで、自然とゴール(長期的な目標)が決まってきます。
次は、ゴールに向かって着実に準備していくために、3ヶ月スパンで計画を立てます。いついつまでに譜読みを完了する、表示記号をつけて弾けるようにする、ペダル(ピアノの場合)をつける、暗譜をする、表現を磨く、弾き込む期間…など、段階的に設定するのが短期的な目標です。
この二つの目標を生徒さんと講師の間で共有することで、家でただダラダラと練習しまうことを避けられますし、レッスンでは目標に沿って的確なアドヴァイスをすることができます。
チェック機能を働かせる
今週の目標には達しているのだろうか?と、生徒さん自身が客観的にチェックできると良いですね。過去の発表会では、そのために計画表を作ったこともあります。自分が今いる地点を確認しながら、当初の計画とずれてきている部分は、なんとかゴールに間に合うようにと修正しつつ進めることで、変に焦ったり自暴自棄にならずに練習に取り組めます。最後まで積み上げてきたという自負こそが自信となり、当日のパフォーマンスにも繋がっていくのです。
音楽以外でも役に立つ能力
発表会で培った計画性、忍耐力、失敗の修正力、成功体験などは、いずれ他のことにも役立つ能力です。この一年はコロナで学校関連のイベントは中止が多かったことですし、次の発表会ではぜひ皆さまに「出演して良かった〜!」と思っていただき喜びを分かち合いたいですね!